チャーガと高揚感
スーパーフードあるいは代替医療の世界に馴染みがある方は、おそらくチャーガの名前を聞いたことがあることでしょう。チャーガは世界の最北端の地域で採れるキノコで、アラスカやシベリアでは何世代にわたり民間療法として使用されています。チャーガには、免疫系の健康向上、消化器系の助け、フリーラジカルの除去による老化の遅れ、がんの撃退やその他の効果があります。しかし、使用者の中には次のような疑問を抱く人がいます。「チャーガで高揚感を得られるのでしょうか?」
高揚感は得られないというのが答えです。チャーガを使用すると、体には著しい効果はありますが、向精神薬ではないので、多幸福感は伴いません。よって、マジックマッシュルーム、マリファナや他の違法薬物のようには使えません。チャーガと体への影響に関して詳しく見ていきましょう。
チャーガ、薬物と高揚感
近年、西洋諸国の市場では、多幸福感をもたらしたり、痛みを和らげたり、現実世界の見方を変えるといわれる数多くの成分が人気を博しています。この分野でよく知られている成分の一つが、東南アジアの植物であるクラトムで、市販のオピオイドほどの強さはないものの、それと似たような痛みを和らげる効果があります。多くのオピオイド中毒者が薬物を断つためにクラトムを、そして慢性的な痛みに悩む人がフェンタニルやその他の処方鎮痛剤の代わりにクラトムを使用しています。
この分野における他の合法的な成分は、サルビアと青睡蓮です。サルビアは、吸うと強い妄想やトリップを引き起こすことで知られる幻覚剤であり、青睡蓮は、明晰夢を誘発する目的で睡眠の直前に使用する弱めの幻覚剤です。これらの成分は多くの違法薬物に似ていることから、国や地域によっては禁止されていますが、一般的にほとんどの場所では今も合法的に認められています。
チャーガはこれらの適応外使用の成分や違法薬物との共通点はほとんどありません。人体への影響に関する点で、緑茶がチャーガティーに最も似ています。チャーガはカフェイン入りの飲料のようなエネルギーを急上昇させる効果も、多幸福感や知覚の変化をもたらすこともありません。チャーガがもたらすのは、はるかに必要とされる抗酸化物質や他の栄養素を体に摂り入れて、全体的な健康を促すことです。
チャーガの効果は知らない間に作用し、実際に気づくのには時間がいくらかかります。例えば、チャーガを摂取すると、エネルギーレベルは自然と上がりますが、コーヒーやエナジードリンクのような急上昇は見られません。その代わり、一日を通して自然とより活力を感じ、チャーガを摂取しないときよりも注意力を長く維持できます。この点は、エネルギーが上がった後に脱力感に襲われたり、人によっては心臓の問題とも関わるカフェイン入りの飲料に手を出すよりも良いです。
また、チャーガを長期的に使用することで、病気になりにくくなるという効果もあります。チャーガの最も顕著な効果の一つは、免疫系の健康を高めることで、アラスカやシベリアの先住民が何千年も前から使用してきた理由の一つです。チャーガを使用すると、病気になる頻度が減り、病気になっても早く治るようになります。効果は簡単に実感できませんが、長期的にチャーガを使用している人は、きっと違いに気づくことでしょう。
チャーガの他の最も顕著な効果の一つは、老化を遅らせ、場合によっては若返らせることです。老化の原因の一つはフリーラジカルと呼ばれる浮遊分子で、それが体内を飛んでまわり、細胞に衝突しダメージを与えることで起こります。チャーガには抗酸化物質が豊富に含まれており、接触した瞬間にフリーラジカルを除去し、肌や内臓が受ける老化の影響を軽減してくれます。生活習慣や体の状態にもよりますが、アンチエイジング効果を期待してチャーガを摂取することで、大きな効果が得られます。
チャーガを使用する人達からは、一般的に、摂取することで温かい気持ちになったり、満足感を得られるという声が聞かれます。これは、体がたくさん必要とする抗酸化物質やその他の物質といった豊富な栄養素のおかげです。また、食物繊維も豊富なので、満腹感を得ることで食欲を抑える働きがあり、そのことが体重減量の方法としての人気に拍車をかけています。チャーガが体にもたらす全体的な効果は、時間をかけて改善される健康に現れます。
まとめ
チャーガには幻覚作用や多幸福感をもたらす効果がないため、高揚感やトリップ感覚を味わいたい人はきっとがっかりします。しかし、全体的に健康を改善する総合的な方法を求めている人は、チャーガに含まれている豊富な抗酸化物質、ビタミンやミネラルを満喫できることでしょう。
チャーガから高揚感は得られませんが、毎日の生活で摂取する栄養素のおかげで満足感が得られるようになります。病気の予防、老化防止、がんの撃退、その他の数々の目的問わず、誰もがチャーガの持つ多くの効果を得られます。