チャーガと抗凝固薬
この記事を読んでいるということは、紛れもなくチャーガに興味があると言えるでしょう。北半球に広く生息するこの不思議なキノコは、病気の治療、消化器の問題の緩和、癌の予防、そのほかの多くの治癒効果があることから、アラスカやシベリアの先住民の間で何世代にもわたり民間療法として取り入れられています。チャーガには様々な効果と人体への副作用があることから、抗凝固薬との作用に関心のある人がいます。
結論からいうと、決定的な証拠に欠けています。いまだに分からないことが多いため、抗凝固薬を常用している人はチャーガの使用に慎重になると思われます。ここからは、チャーガと抗凝固薬の相互作用について見ていきましょう。
チャーガと抗凝固薬
アスピリンのような抗凝固薬は、その効果から、よく多くの人が使用しています。頭痛や慢性的な体の痛みを和らげたり、血液をサラサラにして、血流を速くして血栓のリスクを下げるために使用されることが多々あります。研究により、アスピリンを使用することで、多くの人に見られる脳卒中や心臓病の原因である血栓のリスクが下がることが分かりました。
しかしながら、抗凝固薬を使用することで血液が固まるのが遅くなり、傷口の回復が難しくなるため、切り傷や擦り傷を危険にさらす副作用があります。アスピリンや抗凝固薬を過剰に摂取すると、感染率が高くなり、傷口を通して命を脅かす危険性があります。外科医が手術前の何日間または数週間はアスピリンや抗凝固薬を使用しないように言う理由はここにあります。
抗凝固薬と組み合わせたチャーガの効果ははっきりと分かっていませんが、相乗効果があると考えられます。チャーガは血液をサラサラにして、血流を良くする多糖やミネラルといった抗血小板物質が多く含まれています。特に、血管の中で作られ、血流の低下、心臓発作や脳卒中を引き起こす悪玉コレステロールを下げる効果があります。
しかしながら、凝固となると、チャーガの抗血小板物質は問題があります。血液をサラサラにする特性があるため、チャーガを使用すると、傷口を固める血液の能力が低下し、切り傷や擦り傷が治るのが遅くなる可能性があります。アスピリンを時折使う程度ではこの問題は緩和できますが、抗凝固薬を頻繁に使用している人は、チャーガと組み合わせた場合は、問題が長引く可能性があります。
このため、頻繁に抗凝固薬を使用している場合は、チャーガを使用する前に医師に相談してください。チャーガと抗凝固薬を使用した際の相乗効果に関する決定的な科学的根拠はありませんが、安全を期したほうが賢明で、健康面で慢性的な問題を抱え、薬を必要とする場合は特にその方が良いです。また、血液が損傷しないように、遅くとも外科手術の二週間前にはチャーガの摂取を止めることをお勧めします。
抗凝固薬を過剰に摂取し、チャーガと組み合わせた場合に考えられる副作用には、内出血、 特に血管の多い脳と腹部の二か所での出血 が含まれます。脳出血は麻痺、認知機能障害を引き起こし、度合いによっては死に至ることがあります。さらに、血液が固まるのが遅くなると、傷口の回復に時間がかかり、包帯が必要になります。一般的にチャーガはヒトの健康に役立ちますが、体の仕組みは人それぞれであり、中にはチャーガを摂取することで危険にさらす要因を持っている人がいるかもしれません。抗凝固薬の使用は、チャーガの使用に関心がある人にとっては潜在的危険が伴います。抗凝固薬を使用している人は、チャーガを使用し始める前に医師に相談してください。
まとめ
チャーガはシベリアとアラスカで何世代にもわたり使用されており、比較的最近になって社会に取り入れられているものの、未だにはっきりと分かっていないことが沢山あります。免疫システム、消化器、皮膚、癌患者など、多くのことに効果があることが証明されましたが、どの食べ物も薬も副作用があり、体の仕組みは人それぞれであるため、チャーガに対する体の反応を100%正確に予見することはできません。
チャーガ自体が抗凝固薬と同じ働きをするため、抗凝固薬と組み合わせた場合に有害作用を引き起こす可能性があります。チャーガと抗凝固薬との併用が害を及ぼすという決定的な根拠はありませんが、苦しむ羽目になるより安全を期した方が賢明です。チャーガを使用し始める前に医師に相談し、このキノコが体に良いかどうかを確認しましょう。