アラスカとシベリアのきのこ茶
インターネットのおかげで、食事や運動を補う方法として、代替健康法に目を向ける人が世界中で増えています。世界で最も辺境の地であるアラスカとシベリアに伝わる薬効を含め、世界中の民間療法を誰もが活用できるようになりました。そのような地域では、薬用効果を得る最も一般的な方法はきのこ茶です。
多くのアメリカ人がキノコを食用として捉えていますが、シベリアやアラスカには、健康効果をもたらすお茶や飲み物に活用できるキノコがたくさんあります。ここからはアラスカに伝わるきのこ茶をご紹介します。
アラスカとシベリアのきのこ茶
北極圏の地域で最も有名なきのこ茶は、おそらくチャーガでしょう。チャーガは原生林の樺の木に生える硬くて丈夫なキノコで、何世代にもわたってアラスカやシベリアの先住民
に伝わる民間療法として知られています。チャーガに関しては、インフルエンザや風邪に効くことが一番知られていますが、抗炎症作用、抗がん性、消化促進の作用もあることが分かっているため、食生活に取り入れると良いでしょう。
チャーガティーを作るには、一般的に塊や粉末を使います。チャーガの塊は、追加分のおお茶を作るのに再利用できますが、挽茶やその他の成分に似ていることから、粉末状のチャーガを好む人もいます。すり潰したチャーガを販売している業者もいますが、ミルまたはすり鉢とすりこぎがあれば自分でもすり潰せます。チャーガティーは、ホットでもコールドでも飲めます。
ヤマブシタケは、シベリアや東アジア原産の薬用キノコで、一般的にお茶として飲まれています。ヤマブシタケは、向精神薬の効果で知られており、精神機能を高めたり、記憶力を向上させる効果があることが研究で分かっており、アルツハイマー病の治療法として人気が高まっています。また、潰瘍の予防、血糖値の調節やその他の数々の効果があります。
ヤマブシタケ茶はチャーガとは異なり、その形状から、粉末にして作るのが一般的です。ヤマブシタケは、髭に似た、長くて白い針の塊の見た目から、「ギリシア神話のサテュロスのあご髭」あるいは「髭を生やした歯」と呼ばれることもあります。大抵の場合が、煎じるには塊が大きすぎるので、お茶にする前にすり潰す必要があります。すり鉢とすりこぎを使うと良いですが、より小さくすり潰せるハンドミルも使えます。
霊芝は、お茶にして飲めるシベリアのキノコですが、一般的な方法ではありません。中国語名の灵芝(リンヂィー)でも知られる霊芝は、炎症経路を変えることで炎症を撃退する力があることで知られています。リンパ球の産生を促して免疫系を助け、不安を和らげたり、感染症から体を守る効果もあります。
チャーガと同様に、霊芝の塊や粉末を使ってお茶を作れます。塊を再利用して何杯分のお茶を作れますが、人によっては粉末の方が便利な場合もあり、二重抽出チンキといった他の用途には粉末が必要になります。お茶を淹れやすいように霊芝の塊を粉末状にするには、すり鉢とすりこぎ、ハンドミル、電動式のコーヒーあるいは肉グラインダーが使えます。
最後に紹介するのは、薬用茶としてはあまり一般的ではない北極のベニテングタケです。ベニテングタケは、幻覚作用があることから、シベリアの民族が何世代にもわたって宗教的な儀式の一環として摂取していました。ベニテングタケは毒があるため、摂取するのは危険です。毒を弱めて安全に食べるには、あらかじめ二回茹でて水気を切ります。
ベニテングタケ茶を作るには、キノコを粉末状にする必要があります。キノコの乾燥した傘はハンドミルまたはすり鉢とすりこぎですり潰せます。他のきのこ茶と異なり、ベニテングタケ茶は、効能を最大限に引き出せるように一時間以上煮る必要がありますが、長時間煮るとキノコが台無しになるので注意しましょう。ベニテングタケの匂いは、大抵の人が不快に感じるので、ハーブや香料を加えることをお勧めします。
まとめ
きのこ茶と聞くと、珍しい飲み物と思えるかもしれませんが、チャーガティーがヒトの健康にもたらす効果は、科学的な研究や実際に飲んだ人達の体験談で証明されています。記憶力の向上から消化器系の助け、がんや老化の予防まで、きのこ茶には様々な健康効果があり、できる限り最高の状態を手に入れたいのでれば、検討する価値があります。
体には個人差があり、健康に不安がある場合は、ある種のキノコを食事に入れる前に医師に相談する必要があるということを頭に入れておきましょう。とはいえ、どのような方でも、チャーガティーといったきのこ茶には、健康を改善し、より長生きし、より幸せで充実した生活を送れるように手助けする力があります。